債権が多いほうが得？ファクタリングの手数料

すでにある売掛金を売却して資金調達できるファクタリングでは、必ず手数料が発生します。手数料がファクタリング業者の主な収入源となりますが、リスクを負ってもらう負担の他にも契約に必要な収入印紙代など別途かかるため、売却する債権が多いほうが、売却額に対する負担の割合が小さくなります。業者にとっても10万円の債権を買い取るのも100万円の債権を買い取るのも手間はあまり変わらないため、業者側の利益を考えると高額な債権の売却のほうが喜ばれるのです。実際中には最低買取額を明記している業者もおり、小口の買取には対応していないところもあるので注意しなくてはなりません。

ではたくさん買い取ってもらったほうがお得かと言ったらそういうわけでもありません。手数料の割合でみると高額な買取のほうが得にはなりますが、金額でみると債権額が多いほうが債権譲渡損も大きくなってしまうからです。売掛金は本来待っていれば満額入ってくるものですので、必要以上にファクタリングをすれば損失を膨らませ、一時的に資金繰りが改善しても、本来の入金日あたりから再び悪化してしまうこともあります。売掛金の一部を譲渡することもできるので、なるべく必要な分だけファクタリングをし、債権譲渡損が膨らまないようにするとよいでしょう。

また、この損失は帳簿上でも経費として計上することができるため、確定申告をするときに必ず申告をし、税金対策をするとよいでしょう。